急にギターの音が出なくなった??
アンプのボリューム上げても音が出ない!!
という「音が出ない」という問題に直面したことありませんか?
音が出ないという問題は、スタジオであれ家であれ、ギタリストにとって死活問題であることに変わりはありません。
アコースティックギターもエレキギターも、世の中にあるギターの多くは木で作られています。木は生き物であり、環境や扱い方によって状態が大きく変化するものでもあるのです。
そのため、急に音が出なくなってしまったとき、どのように対処すればいいのかわからずに焦ったりしませんか?
僕も初めて直面した問題の時は、めっちゃ焦りました(^^;
そこで今回は、ギターの音が出なくなってしまう原因を詳しく掘り下げ、その原因ごとの対処法・修理方法をご紹介してまいりたいと思います。
ギターの音が出ない5つの原因
一口にギターの音が出ないといっても、様々な原因があります。
ギター本体から音が出づらくなっているのか、エレキギターであれば電気系統から音が出づらくなっているのか、その原因をしっかりと見極める必要があります。
では、ギターの音が出ないときの原因として考えられるものを、いくつか深く掘り下げていきましょう。
原因① ネック反りによってギターの音が出ない
何度弦を弾いても、『パサ、パサ』という音しか出ない場合には、ギターのネック反りによって音が出ていない可能性が高いです。
ギターのネックに逆反りが生じてしまうと、正しいチューニングで弦を張っても、弦が指板に触れた状態になってしまいます。
また反対に、ギターのネックに順反りが生じてしまうと、7フレットから14フレットあたりまでを押さえても、同じように音が出なくなってしまうのです。

原因② ブリッジ浮きでギターの音が出ない
ブリッジが浮いていたり、ブリッジが正しい位置に設置されていないと、ギターの音がでなくなることがあります。
ブリッジとは、ギターのボディと弦を留めておく役割を持つ部品のことです。
ギターを演奏したときに、弦を弾く右手が触れる「弦が固定されている部分」というと分かりやすいかもしれません。
この部分が極端に浮いていたり、この部分が正しく設置されていないと、正しいチューニングまで音を上げても、音が出ないことがあります。
弦が、ネックの中央から極端なほど左右にずれてしまう場合にも、このブリッジ部分に原因があるといえます。
原因③ 弦の張り方でギターの音が出ない
弦の張り方によって、ギターの音が出ないこともあります。
意外と見落としがちな部分が、このギターの弦の張り方という部分です。様々なギターの種類があり、それぞれのアッセンブリに適切な弦の張り方をしなければ、音は出ません。
例えば、フロイドローズと呼ばれる、インサートブロックによって弦を止めるスタイルのアッセンブリーに、通常の方法で弦を張ったとしたら、正しく弦を張っているのに音が出ない、という状況が起こり得るのです。
原因④ ピックアップ・配線が原因でギターの音が出ない
エレキギターであれば、ピックアップやその配線が原因で音が出ない、という場合もあります。
エレキギターは、ピックアップからつまみまでの配線が、実に複雑に施されています。そのため、どこか一つ断線があったり、全てからアースを取っているアース線が劣化してしまった場合には、全ての音が出なくなってしまうことがあるのです。
エレキギターの音が出ない原因の大半は、ピックアップやその周囲の配線の「断線」であることが多いのです。
原因⑤ アンプが原因でギターの音が出ない
エレキギターの方には原因がないのに、どうしても音が出ない…
そんなときには、アンプの方に原因がある場合があります。
アンプにも様々な種類がありますが、中でも真空管を使っている大きなアンプは、特に音が出なくなることが多いです。
というのも、真空管アンプは「真空管が飛んでしまうこと」があり、そうなれば音が出なくなってしまうのです。
ギターの音がで出ない原因別の対処方法
【1】ネック反りによってギターの音が出ないときの対処法
ネック反りによってギターの音が出ないときには、ネックの反りを直す必要があります。
ネックの反りは、ネックの内部に組み込まれている「トラスロッド」を回すことで調整することができます。
ギターのヘッドの付け根、またはネックとボディの境目部分に、トラスロッドを差し込む部分があります。ここにレンチを差し込むことによって、トラスロッドを回すことができるのです。
しかしながら、いきなりトラスロッドを回してしまうと、ネックが折れてしまうことがあります。
そのため、トラスロッドを回したことがない場合には、楽器店や修理業者に調整を依頼しましょう。

【2】ブリッジ浮きでギターの音が出ないときの対処法
ブリッジ浮きでギターの音が出ない場合には、専門の設備がなければ修理することができません。
ブリッジや、ブリッジが接しているギターのボディ部分に不具合があるときには、個人的に直すことはほとんど不可能といえます。
ギターを真横から見て、弦とボディが止まっているブリッジが浮いているかどうかを確認しましょう。
もしも浮いているようならば、楽器店や修理業者に持ち込みましょう。
【3】弦の張り方でギターの音が出ないときの対処法
弦の張り方が原因でギターの音が出ない場合には、弦を再び張り直す必要があります。
ただし、ギターのヘッドで弦を固定する「ペグ」の形状によっては、弦を一度外すと、弦を張り直すことが難しい場合があります。
楽器店や修理業者に持ち込むことをおすすめしますが、もしも自分で弦を張り直したい場合には、替えの弦を用意しておくと良いでしょう。
【4】ピックアップ・配線が原因でギターの音が出ないときの対処法
ピックアップや配線に断線が起きていてギターの音が出ない場合には、一度アッセンブリを外して修理をする必要があります。
はんだ付けや伝導経路の知識がある人であれば自分で修理をすることもできますが、もしも難しい場合には、楽器店や修理業者に依頼することをおすすめします。
ピックアップは、細かく複雑な配線が施されており、ひと目で理解することは非常に難しいです。
音ががりがりと荒くなる「ガリ」や、音の途切れが目立つという場合には、早めに楽器店に持ち込みましょう。
【5】アンプが原因でギターの音が出ないときの対処法
アンプが原因でギターの音が出ない場合には、アンプを修理に出す必要があります。
アンプは大きな電力で動いており、真空管などデリケートな部品も多く使われています。
音が出ない原因を探るために分解してしまう人もいますが、できることならばそのまま楽器店に持ち込み、症状を説明すると良いでしょう。
症状によって様々な修理方法がありますが、正しい修理を受けたアンプは、その後も長く使っていくことができるでしょう。
さいごに
愛用してるギターが音が出なくなると焦るかと思いますが、必ず原因はあります。
自分で修理することもできますが、どうしても難しいようなら業者にお願いするのが安全ですよ。
直せる場合が多いので、諦めずに業者に聞いてみましょう。